白刃の滝から浮かび上がる
******
屋敷のホールを囲む大きなガラスから煌々と漏れる明かりが庭を照らす。
その光の届かない先は、急に真っ暗な闇だった。
闇の中に数人の人間が息を殺して潜んでいる。
闇にまぎれるために黒い服を着込み、腰までの黒いマントを羽織った揃いの格好で中の様子をうかがっていた。
「ルビーは俺、サファイヤは雲水の獲物だ。他のヤツラはテキトーに頂戴して来い」
ドレッドを後で一纏めにした人物の言葉に周囲が小さく頷く。
「手荒なマネはするなよ」
一人頷かなかった坊主頭が黒い布を頭に巻きながら最後の忠告を与えた。
「バーカ、俺らは海賊だぜ、雲水」
「今回は脅しが目的だ。行動には限度がある。お前が一番心配だ、阿含」
坊主頭の雲水は、まとめられた阿含のドレッドを束ごと軽く引っ張った。
「イテッ、俺がドジするわけねぇだろ」
「お前の軽率な行動はおまえ自身ではなく周りに影響する。とにかく慎め」
「はーいはい」
阿含が肩を竦めると、髪を逆立てた額の中央のホクロが目立つ男が布を頭に巻きながら雲水に話しかけた。
「じゃ、俺が明かりを落としますんで。それを合図にお願いします」
「頼んだぞ、一休」
一休が立ち上がるのと同時に、男たちは決められていた持ち場に散らばる。
屋敷の図面に沿って効果的かつ効率的な配置を段取りしてある。
「俺たちも行くぞ、阿含」
「ククク、かわいいお姫様を誘拐してナニしてもいいってのは役得だな」
雲水はかなり力を込めて阿含の後頭部をたたいた。
「ナニしてもいいわけじゃない。というか、何もするな」
「なーに、妬いてんの?」
「もう無駄口はいらん。先に行くぞ」
伸ばされた阿含の手をはたき落とし、雲水は闇の中に静かに足を進めた。
******
やっとナーガの出番までやってきた~。
拍手、URL請求ありがとうございますv
屋敷のホールを囲む大きなガラスから煌々と漏れる明かりが庭を照らす。
その光の届かない先は、急に真っ暗な闇だった。
闇の中に数人の人間が息を殺して潜んでいる。
闇にまぎれるために黒い服を着込み、腰までの黒いマントを羽織った揃いの格好で中の様子をうかがっていた。
「ルビーは俺、サファイヤは雲水の獲物だ。他のヤツラはテキトーに頂戴して来い」
ドレッドを後で一纏めにした人物の言葉に周囲が小さく頷く。
「手荒なマネはするなよ」
一人頷かなかった坊主頭が黒い布を頭に巻きながら最後の忠告を与えた。
「バーカ、俺らは海賊だぜ、雲水」
「今回は脅しが目的だ。行動には限度がある。お前が一番心配だ、阿含」
坊主頭の雲水は、まとめられた阿含のドレッドを束ごと軽く引っ張った。
「イテッ、俺がドジするわけねぇだろ」
「お前の軽率な行動はおまえ自身ではなく周りに影響する。とにかく慎め」
「はーいはい」
阿含が肩を竦めると、髪を逆立てた額の中央のホクロが目立つ男が布を頭に巻きながら雲水に話しかけた。
「じゃ、俺が明かりを落としますんで。それを合図にお願いします」
「頼んだぞ、一休」
一休が立ち上がるのと同時に、男たちは決められていた持ち場に散らばる。
屋敷の図面に沿って効果的かつ効率的な配置を段取りしてある。
「俺たちも行くぞ、阿含」
「ククク、かわいいお姫様を誘拐してナニしてもいいってのは役得だな」
雲水はかなり力を込めて阿含の後頭部をたたいた。
「ナニしてもいいわけじゃない。というか、何もするな」
「なーに、妬いてんの?」
「もう無駄口はいらん。先に行くぞ」
伸ばされた阿含の手をはたき落とし、雲水は闇の中に静かに足を進めた。
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